Japanese
English
症例報告
掌蹠角化症に生じた足底部malignant melanoma in situの1例
A case of malignant melanoma in situ on the sole associated with palmoplantar keratoderma
石田 晋之介
1
,
山蔭 明生
1
,
山崎 雙次
1
Shin'nosuke ISHIDA
1
,
Akio YAMAKAGE
1
,
Soji YAMAZAKI
1
1獨協医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Dokkyo University School of Medicine
キーワード:
掌蹠角化症
,
常染色体優性遺伝
,
Unna-Thost病
,
悪性黒色腫
Keyword:
掌蹠角化症
,
常染色体優性遺伝
,
Unna-Thost病
,
悪性黒色腫
pp.534-536
発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903627
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
59歳,男性.幼少時より手掌・手背部,足底・足趾に角化性局面が出現,その後削り取りを繰り返していた.57歳時より左足底踵部の大豆大の黒色斑に気づくも放置していた.3か月間で急速に拡大したため来院した.
黒色斑の組織所見は表皮内に褐色顆粒を有する大型の細胞が個別性に増殖し,一部では基底層の上方にも認められ,malignant melanoma in situと診断した.角化症は掌蹠に限局すること,組織学的に角質増殖,表皮肥厚のみで顆粒変性を伴わないこと,家族歴より常染色体優性遺伝と考えられるためUnna-Thost病と診断した.
掌蹠角化症に生じたmalignant melanomaの報告は自験例を含め9例のみであり,比較的稀である.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.