Japanese
English
症例報告
下肢に発症した結節型基底細胞癌の2例
Two cases of nodular basal cell carcinoma appeared on the lower extremities
市村 裕子
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Hiroko ICHIMURA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
結節型基底細胞癌
Keyword:
結節型基底細胞癌
pp.435-437
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903600
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症例1:89歳,女性.約1年前より右足縁に自覚症状のない皮疹が出現し徐々に増大した.同部に中央が軽度に陥凹する小指頭大の黒褐色扁平隆起性局面が存在していた.症例2:85歳,女性.左大腿伸側に約2年前より自覚症状のない皮疹が出現し徐々に増大した.同部に大豆大のドーム状角化性黒褐色結節が存在していた.組織では両者とも真皮上層から中層に一部表皮と連続する島嶼状の腫瘍胞巣が存在し,また一部の腫瘍胞巣は索状に延長していた.腫瘍細胞は基底細胞様細胞で胞巣辺縁では柵状に配列していた.当科の基底細胞癌64例の統計では,顔面・頭部の発症例が約7割で,組織型ではsolid typeが8割以上を占めていた.このうち,下肢の発症例は8%で,下肢の組織型ではsolid typeとsuperficial typeがほぼ同数であった.
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