Japanese
English
症例報告
乳児線維性過誤腫の1例
A case of fibrous hamartoma of infancy
野田 英貴
1
,
能宗 紀雄
1
,
米原 修治
2
Hideki NODA
1
,
Norio NOSO
1
,
Shuji YONEHARA
2
1尾道総合病院皮膚科
2尾道総合病院病理研究検査科
1Division of Dermatology,Onomichi General Hospital
2Pathology Laboratory, Onomichi General Hospital
キーワード:
乳児線維性過誤腫
,
類臓器構造
,
myofibroblast
Keyword:
乳児線維性過誤腫
,
類臓器構造
,
myofibroblast
pp.166-168
発行日 2000年2月1日
Published Date 2000/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903137
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8か月男児の上背部に生じ乳児線維性過誤腫の1例を報告した.腫瘤は生後1か月で生じ,7か月後の手術時には3.2×2.0 cm大の板状の硬結として触れた.病理組織学的に腫瘤は成熟脂肪組織,交錯する索状の線維性組織,未分化間葉系細胞巣の3成分で構成され類臓器構造を呈した.線維性組織は膠原線維と線維芽細胞に類似した紡錘形細胞からなり,この細胞は免疫組織化学的染色により抗vimentin抗体および抗α-smooth muscle actin抗体に対する免疫活性所見を呈し,myofibroblastの形質を発現していると考えた.また自験例は全摘術施行後約1か月で再発を認めたが,その後は縮小傾向にある.自然消退を期待して注意深く観察する方針である.
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