Japanese
English
症例報告
外傷性顔面動脈瘤の1例
A case of traumatic facial arterial aneurysm
佐藤 典子
1
,
安藤 英樹
2
Noriko SATO
1
,
Hideki ANDO
2
1秋田組合総合病院皮膚科
2秋田組合総合病院耳鼻科
1Department of Dermatology, Akita Kumiai Hospital
2Department of Otolaryngology, Akita Kumiai Hospital
キーワード:
仮性動脈瘤
,
外傷性動脈瘤
,
顔面動脈
Keyword:
仮性動脈瘤
,
外傷性動脈瘤
,
顔面動脈
pp.641-643
発行日 1999年7月1日
Published Date 1999/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902955
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50歳,男性.2か月前,道路脇に転倒し左下顎部にガラス片を刺した.自分で圧迫止血し放置していたところ,数日後から同部が腫れてピンポン玉大になり,そのまま持続しているため来院した.触診で拍動があり,顎下部の外頸動脈の圧迫で止まるのに気づいた.CT,血管造影で顔面動脈に生じた動脈瘤と確診し,動脈瘤の入り口で動脈結紮術施行.組織学的に瘤壁に正常動脈壁構造を認めず,仮性動脈瘤であった.下顎部,頸部には多彩な病因による腫瘤を認めるが,本症も鑑別すべき疾患の一つに入れ,安易な穿刺,生検は避け,画像診断など生検の前に行うべき検査を行い,慎重に対処する必要があると考える.
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