Japanese
English
症例報告
リベドを呈したサルコイドーシスの1例
A case of sarcoidosis with livedo
戸田 素子
1
,
小林 誠一郎
1
,
原藤 玲
1
,
石河 晃
1
,
天谷 雅行
1
,
飯塚 秀子
2
,
佐藤 慎二
2
Motoko TODA
1
,
Seiichiro KOBAYASHI
1
,
Rei HARATOH
1
,
Akira ISHIKO
1
,
Masayuki AMAGAI
1
,
Hideko IIZUKA
2
,
Shinji SATOH
2
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
2慶應義塾大学医学部内科学教室
1Depertment of Dermatology,Keio University School of Medicine
2Depertment of Internal Medicine,Keio University School of Medicine
キーワード:
サルコイドーシス
,
リベド
,
神経症状
Keyword:
サルコイドーシス
,
リベド
,
神経症状
pp.712-715
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101301
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46歳,女性.微熱,四肢末梢の痺れ,疼痛,両下肢の浮腫を訴え受診した.両下肢に淡紅色~紫紅色のやや不明瞭なリベドおよび爪甲大の紅斑を認めた.組織学的に血管周囲を中心とした類上皮細胞性肉芽腫,および血管壁のフィブリノイド変性を認めた.神経筋電図検査では末梢神経障害の所見を得た.病理組織学的所見,BHL(+),両眼の虹彩炎と眼底の血管炎の存在より,自験例をサルコイドーシスと診断した.リベドは血管周囲の病変による局所性循環障害によって,神経症状は末梢神経におけるサルコイド結節の形成,もしくは血管炎によって生じたと考えた.リベドを呈したサルコイドーシスの報告例は少ないが,リベドを呈し,神経症状を伴う症例をみたとき,サルコイドーシスも鑑別の一つとするべきと考えた.
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