Japanese
English
症例報告
肝病変を伴ったOsler-Rendu-Weber病の1例
A case of Osler-Rendu-Weber disease with liver lesion
松尾 葉子
1
,
佐々木 裕子
1
,
仲 弥
1
,
西川 武二
1
Yoko MATSUO
1
,
Yuko SASAKI
1
,
Wataru NAKA
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
毛細血管拡張
,
動静脈瘻
,
肝内血管病変
,
Osler-Rendu-Weber病
,
遺伝性出血性毛細血管拡張症
Keyword:
毛細血管拡張
,
動静脈瘻
,
肝内血管病変
,
Osler-Rendu-Weber病
,
遺伝性出血性毛細血管拡張症
pp.230-232
発行日 1999年3月1日
Published Date 1999/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902804
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肝病変を伴ったOsler-Rendu-Weber病の57歳女性例を報告した.小児期より認められた鼻出血が53歳時より頻回になり,15歳頃より出現した舌の粟粒大の紅色丘疹と同様の皮疹が徐々に指尖にも出現した.家系に同症は確認されず,鉄欠乏性貧血や消化管出血の合併はなかったが,腹部造影CTでは門脈と思われる血管が描出され,肝内血管病変が示唆された.Osler-Rendu—Weber病の肝病変は比較的稀であるが,近年の画像診断の進歩に伴い,その報告が増えつつある.本症の肝病変は動静脈シャント量の増加による側副血行路の形成や高拍出性心不全,肝性脳症などの重篤な合併症を伴うこともあり,本症を疑った際には自覚症状がなくても積極的に全身の血管病変の有無を検索する必要があると考えた.
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