Japanese
English
症例報告
Blaschko線に一致して生じたケラトヒアリン母斑の1例
A case of keratohyalin naevus appeared along Blaschko's lines
佐藤 優子
1
,
井上 奈津彦
1
,
本田 まりこ
1
,
新村 眞人
1
Yuko SATO
1
,
Natsuhiko INOUE
1
,
Mariko HONDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
列序性疣状母斑
,
顆粒変性
,
epidermolytic hyperkeratosis
,
ケラトヒアリン母斑
,
水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症
Keyword:
列序性疣状母斑
,
顆粒変性
,
epidermolytic hyperkeratosis
,
ケラトヒアリン母斑
,
水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症
pp.541-543
発行日 1997年6月1日
Published Date 1997/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902244
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44歳,女性.家族内に同症なし.生後3か月頃より頸部,腋窩,上肢,腹部,下肢に角化性病変が存在.40歳頃からは同様の皮疹が,夏に前腕に拡大し冬に消失していた.初診の約3か月前より全身の塩揉みを始めたところ,前腕内側に鱗屑を付着する紅色局面がおおむねBlaschko線に沿って拡大した.組織学的に角化性病変および新生した紅色局面ともに角質増殖,表皮肥厚,顆粒変性すなわちepidermolytic hyperkeratosisを伴い,列序性疣状母斑の特異型であるケラトヒアリン母斑と診断した.塩揉みの中止と保湿剤外用のみの治療で経過観察していたが,1か月後に受診したときには新生した紅斑はほとんど消失し,淡褐色でやや表面粗糙な局面になっていた.
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