Japanese
English
症例報告
二重膜濾過血漿交換療法により救命しえた中毒性表皮壊死症(TEN)型薬疹の1例
A case of drug induced toxic epidermal necrolysis successfully treated with double filtration plasmapheresis
和田 紀子
1
,
山田 裕道
1
,
小沢 芳樹
2
,
増田 智栄子
3
Noriko WADA
1
,
Hiromichi YAMADA
1
,
Yoshiki OZAWA
2
,
Chieko MASUDA
3
1国際親善総合病院皮膚科
2国際親善総合病院麻酔科
3いずみ野皮膚科
1Department of Dermatology, International Goodwill Hospital
2Department of Anesthesiology, International Goodwill Hospital
3Izumino Dermatology Clinic
キーワード:
中毒性表皮壊死症(TEN)型薬疹
,
二重膜濾過血漿交換療法(DFPP)
Keyword:
中毒性表皮壊死症(TEN)型薬疹
,
二重膜濾過血漿交換療法(DFPP)
pp.517-520
発行日 1997年6月1日
Published Date 1997/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902238
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患者は41歳,女性.セデス®により誘発された中毒性表皮壊死症(TEN)型薬疹.ステロイド剤の大量投与にて治療するも改善傾向はみられず,表皮剥離は体表面積の90%に達したため二重膜濾過血漿交換療法(DFPP)を併用した.3回のDFPP施行によりびらん面は速やかに上皮化傾向を示し,約3週の経過で治癒に到った.TEN型薬疹の発症機序は不明であるが,少なくとも自験例においては,DFPPにより分子量20〜30kD以上の物質,すなわちnecrolytic factorなどが除去された結果,TENの皮疹が改善したものと推測された.
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