Japanese
English
治療
下口唇部有棘細胞癌の切除後の両側唇弁反転法を用いた再建例
A case repaired with Reversed Abbe Flap after removal of a squamous cell carcinoma of the lower lip
刈谷 公美
1
,
中島 英貴
1
,
永野 弓枝
1
,
平田 靖彦
1
,
山本 康生
1
,
小玉 肇
1
Kumi KARIYA
1
,
Hideki NAKAJIMA
1
,
Yumie NAGANO
1
,
Yasuhiko HIRATA
1
,
Yasuo YAMAMOTO
1
,
Hajime KODAMA
1
1高知医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kochi Medical School
キーワード:
扁平苔癬
,
有棘細胞癌
,
両側唇弁反転法
Keyword:
扁平苔癬
,
有棘細胞癌
,
両側唇弁反転法
pp.471-474
発行日 1997年5月1日
Published Date 1997/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902229
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87歳,男性.1年半前より下口唇にびらんが出現し,扁平苔癬と診断した.エトレチナートの内服は有効であったが,内服を中止した半年後より同部が隆起しはじめ,乳頭腫状の腫瘤となった.組織検査の結果,有棘細胞癌と診断し,全身麻酔下にて摘出術を施行した.約65%の下口唇全層欠損となったため,上口唇動脈を含む両側唇弁反転法(Reversed Abbe Flap)を用いて再建した.唇弁切離術は11日後に行い,その翌日より義歯の装着は可能だった.また,扁平苔癬の組織像のなかに角化傾向の強い細胞が真皮内に浸潤している像が見られ,この部より有棘細胞癌が発生したと考えた.
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