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特集 最近のトピックス1996 Clinical Dermatology 1996
3 新しい検査法と診断法
コラーゲンの分子間架橋の解析
Analysis of collagen cross-links
久保木 芳徳
1
,
福永 重治
1
,
滝田 裕子
1
,
石川 治
2
Yoshinori KUBOKI
1
,
Shigeharu FUKUNAGA
1
,
Hiroko TAKITA
1
,
Osamu ISHIKAWA
2
1北海道大学歯学部生化学講座
2群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Oral Biochemistry, Hokkaido University School of Dentistry
2Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
コラーゲン
,
分子間架橋結合
Keyword:
コラーゲン
,
分子間架橋結合
pp.91-97
発行日 1996年4月15日
Published Date 1996/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901848
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コラーゲンは細胞外に分泌された後,線維を形成するが,そのままではその線維は機械的支持というその基本的な機能も発揮し得ない.架橋結合形成という翻訳後修飾の最終段階を経て初めて本来の機能を発揮できるようになる.コラーゲンの機能は機械的なものだけではない.細胞接着,細胞の分化と増殖,そして組織と形態形成に深く関わっていることが明らかになりつつある.したがって架橋結合形成はこのような生物学的機能にも影響を持つと考えられる1).したがって,当然皮膚の病態と深く関わっている.現在約10種類の架橋の構造が明らかになっているが,そのうち特に皮膚に特有とされているヒスチジノヒドロキシリジノノルロイシン(HHL)は,今後,皮膚疾患との関わりが明らかになるにつれて重要なマーカーになると予想される.ここではHHLも含めて架橋結合の解析方法と,現在までの知見を総括する.
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