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特集 最近のトピックス1995 Clinical Dermatology 1995
IV 治療のポイント
MRSA皮膚感染症の対策と治療
Prevention and therapy of MRSA skin infection
秋山 尚範
1
,
神崎 寛子
1
,
多田 讓治
1
,
荒田 次郎
1
Hisanori AKIYAMA
1
,
Hiroko KANZAKI
1
,
Joji TADA
1
,
Jiro ARATA
1
1岡山大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Okayama University School of Medicine
キーワード:
MRSA
,
感受性
,
抗菌薬療法
,
アトピー性皮膚炎
,
biofilm
Keyword:
MRSA
,
感受性
,
抗菌薬療法
,
アトピー性皮膚炎
,
biofilm
pp.132-136
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901527
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MRSAを検出した場合,抗菌薬での治療が必要な感染症の有無の判断が最も重要である.MRSA感染症のうち最も問題となるのはコンプロマイズドホストに発生した深部感染と術後感染である.特にこれらの症例でMRSA感染予防対策を厳重に行う必要がある.MRSAに耐性株を認めないのはvancomycin(VCM)のみで,感受性が比較的保たれているのはimipenem(IPM),tosufloxacin(TFLX),fusidic acid(FA)であり,minocycline(MINO),ofloxacin(OFLX)の感受性の低下が目立つ.MRSA感染症の治療上,適切な抗菌薬の選択と投与期間が重要である.アトピー性皮膚炎では抗菌薬投与で容易に皮膚表面はMRSAなどの投与抗菌薬に対する耐性菌に菌交代する.MRSA感染症でも皮疹を軽快させれば菌数は減少し感染症の所見は消失するため,必ずしも抗菌薬療法は必要としない.皮膚科領域でもMRSAによる慢性膿皮症の症例でbiofilm像が観察された.Biofilm感染症には14員環マクロライド薬を併用する.
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