Japanese
English
症例報告
Ca拮抗剤による歯肉増殖症
A case of gingival hyperplasia induced by Ca blocker
矢口 厚
1
,
太田 幸則
1
,
荒井 亮
1
,
米元 康蔵
1
Atsushi YAGUCHI
1
,
Yukinori OTA
1
,
Akira ARAI
1
,
Kouzou YONEMOTO
1
1北里大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kitasato University School of Medicine
キーワード:
Ca拮抗剤
,
歯肉増殖症
Keyword:
Ca拮抗剤
,
歯肉増殖症
pp.263-267
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901143
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50歳,女性に生じたCa拮抗剤による歯肉増殖症を報告した.5年前より高血圧を指摘されていたが放置.1991年5月,脳出血で入院し,高血圧に対してCa拮抗剤の一つである持続性降圧剤塩酸マニジピン製剤(カルスロットR)の内服が開始された.1カ月後より歯肉の出血および腫脹が出現した.当科初診時,臨床像より単球性白血病も疑われたが,同部位の病理組織学的所見では,膠原線維の増生と著明な形質細胞の浸潤が主体であった.カルスロットR)による歯肉増殖症を考え,内服を中止したところ,歯肉の腫脹は徐々に改善し,同剤による歯肉増殖症と診断した.
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