Japanese
English
症例報告
多発性骨髄腫に併発した帯状扁平苔癬の1例
A Case of Zosteriform Lichen Planus Associated with Multiple Myeloma
石黒 和守
1
,
天井 周
1
,
石田 久哉
1
,
法木 左近
2
,
上田 恵一
1
Kazumori ISHIGURO
1
,
Syu TENJOU
1
,
Hisaya ISHIDA
1
,
Sakon NORIKI
2
,
Keiichi UEDA
1
1福井医科大学皮膚科学教室
2福井医科大学病理学第1教室
1Department of Dermatology, Fukui Medical School
2Department of Pathology, Fukui Medical School
キーワード:
扁平苔癬.多発性骨髄腫
,
Blaschko割線
Keyword:
扁平苔癬.多発性骨髄腫
,
Blaschko割線
pp.1209-1213
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901075
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83歳,男.多発性骨髄腫(IgM,κ型)の経過中に右大腿後面に幅2.0〜5.0cmの3条の扁平に隆起した局面が出現.臨床的ならびに組織学的所見より帯状扁平苔癬と診断した.自験例の特徴としては,①線状および帯状扁平苔癬の報告の多くは皮疹の幅員の増減はあるが,ほぼ1条の配列をとるものであるのに対し,本症例は3条の帯状の皮疹が融合した特異な臨床像を示したことより,線状苔癬および炎症性線状疣状表皮母斑との鑑別診断を要した.②皮疹がBlaschko割線とほぼ一致した走行を示したことよりその意義について述べた.また③多発性骨髄腫の併発と扁平苔癬の発症機序について文献的考察を加え,これらの3点について若干の卑見を述べた.
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