Japanese
English
原著
水疱性扁平苔癬の1例
A Case of Lichen Planus Vesiculosus
渡辺 剛一
1
,
石川 英一
1
Gouichi WATANABE
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
pp.503-506
発行日 1986年6月1日
Published Date 1986/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203469
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34歳,女性,初診1年前より口腔内にびらん,半年前より四肢に,皮疹上に一部小水疱をみる紅斑が出現した.組織学的に,紅斑では過角化,基底細胞層に液状変性,コロイド体,真皮上層にリンパ球の帯状浸潤があり,水疱部では表皮真皮間に水疱,水疱辺縁部では基底細胞層に液状変性が認められ,扁平苔癬あるいは扁平苔癬様皮疹の嫁に一致していた.さらに免疫組織学的にはコロイド体に一致してIgM, C3を認めた.抗基底膜抗体陰性.以上の臨床像,組織像,免疫組織学所見より,この症例は水疱を伴う扁平苔癬のうち,lichen planus vesiculosusに該当すると診断した.
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