Japanese
English
治療
放射線療法が奏効した木村病の1例
A Case of Kimura's Disease Successfully Treated with Irradiation
伯野 めぐめ
1
,
海老原 全
1
,
仲 弥
1
,
原田 敬之
1
,
増田 光喜
2
Megumi HAKUNO
1
,
Tamotsu EBIHARA
1
,
Wataru NAKA
1
,
Takashi HARADA
1
,
Mitsugi MASUDA
2
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
2荻窪病院皮膚科
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
2Division of Dermatology, Ogikubo Hospital
キーワード:
木村病
,
治療
,
ステロイド局注
,
放射線照射
Keyword:
木村病
,
治療
,
ステロイド局注
,
放射線照射
pp.1129-1132
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901059
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44歳,女の左頸部,右肘窩,右前腕,左大腿に皮下腫瘤が多発した木村病の1例を報告した.組織学的に,皮下組織にリンパ濾胞様構造の新生と,多数の好酸球,リンパ球の浸潤を認め,血液所見にて,末梢血中白血球数増多,好酸球数増多および血清IgE高値を示した.治療は,右前腕の腫瘤にステロイド局注を,左大腿の腫瘤にX線照射を試み,両者とも腫瘤縮小に有効であったが,ステロイド局注部では,1カ月後に再発を認めた.X線照射部では,現在のところ再発を認めておらず,放射線治療は,適応を慎重に考慮すれば,木村病に対する治療法の一つとして,今後試みるべき価値があると考えた.
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