Japanese
English
症例報告
子宮体癌術後に生じた悪性リンパ腫の1例
A Case of Malignant Lymphoma Occuring after an Operation of Endometrial Carcinoma
清水 聡子
1
,
菊池 新
1
,
山田 晴義
1
,
仲 弥
1
,
原田 敬之
1
Satoko SHIMIZU
1
,
Arata KIKUCHI
1
,
Haruyoshi YAMADA
1
,
Wataru NAKA
1
,
Takashi HARADA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
悪性リンパ腫
,
子宮体癌
,
重複癌
Keyword:
悪性リンパ腫
,
子宮体癌
,
重複癌
pp.1125-1128
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901058
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56歳,女.平成元年5月子宮体癌にて準広汎子宮全摘術を施行され,術後10カ月間テガフールを内服した.平成2年6月にはほぼ全身に瘙痒性皮疹が出現初診時,ほぼ全身に大豆大までの紅色結節が多発し,ステロイド外用にて経過観察するも軽快せず.平成3年3月再診時には四肢を中心に紫斑と色素沈着を認め,ほぼ全身に紅色結節ないし手拳大までの腫瘤,および皮下結節が散在していた.表在リンパ節腫脹と脾腫を認めたほか,末梢血中に46%,骨髄中に10.8%の異型リンパ球を認めた.ATLA抗体は陰性.組織学的には大型のリンパ球様細胞が密に増殖する像が認められ,これらは表面マーカーよりTリンパ球と考えられた.悪性リンパ腫と診断し,VEPA療法1クール,CHOP療法1クール施行するも漸次増悪,診断5カ月後に死亡.子宮体癌の治療が悪性リンパ腫の発症に関連している可能性を示唆した.
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