特集 消化管治療薬 外来での使いどころ
領域別消化管治療薬の使い方
《下部消化管領域》
慢性便秘と緩下剤による治療
山下 博司
1
,
加納 千勢
1
,
金森 厚志
1
,
松本 慶
1
,
岡田 明彦
1
Hiroshi YAMASHITA
1
,
Chise KANO
1
,
Atsushi KANAMORI
1
,
Kei MATSUMOTO
1
,
Akihiko OKADA
1
1大阪府済生会中津病院消化器内科
キーワード:
慢性便秘
,
機能性便秘
,
緩下剤
,
浸透圧下剤
Keyword:
慢性便秘
,
機能性便秘
,
緩下剤
,
浸透圧下剤
pp.269-271
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_269
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Summary
▪慢性便秘は罹患率の高い疾患であり,高齢化を背景に増加している.
▪便秘治療のスタートは患者の便秘の内容を正確に把握することである.
▪便秘治療は生活習慣の見直し(水溶性食物繊維の摂取など)とともに薬物治療を行うが,中心となるのは緩下剤である.
▪緩下剤は浸透圧下剤と上皮機能変容薬に分類される.浸透圧下剤で頻用されるのは酸化Mgであり,便の膨潤化作用に優れるが,高齢者や腎機能障害患者では高Mg血症に注意が必要である.
▪上皮機能変容薬も含めた安全かつ有効な便秘治療の構築が求められている.
© Nankodo Co., Ltd., 2018