印象記
第11回International Papillomavirus Workshop印象記
石地 尚興
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科
pp.420-422
発行日 1993年4月1日
Published Date 1993/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900871
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
平成4年9月5日から9月11日までの7日間,英国スコットランドの古都エジンバラで第11回International PapillomavirusWorkshopが開かれた.会場は町からバスで30分ほどの郊外にあるHeriot Watt Universityであった.緑に囲まれた広大な敷地に近代的なホールや宿泊施設がととのっており,環境の良さはうらやましい限りであった.参加者は31カ国525名であり,日本からの参加者は30名,うち皮膚科所属は筆者を含め5名であった.演題数は405題を数え,うち口演は招待口演12題を含め101題,ポスターが304題であった.今回のorganiserはエジンバラ大学の皮膚科学教室のHunter教授で,自ら会議の進行がスムーズに行われるよう心を配られ,懇親会ではスコットランドの民族衣装で登場し,ダンスまで披露された.Papillomavirusの研究は1983年に子宮頸癌に関与していることがわかって以来急速に進んでおり,このworkshopも毎年着実に演題数を増やしてきた.今回は昨年と比べ演題数はやや減少したものの熱の入った討論は相変わらずであった.このworkshopは参加31カ国という国際性はもちろんのこと,参加者の専門も基礎ではウイルス学者や分子生物学者,腫瘍学者,疫学者から動物学者まで,臨床では産婦人科,耳鼻科,皮膚科など非常に多彩である.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.