今月の症例
Nodular Colloid Degeneration
小野 雅史
1
,
幸田 衞
1
,
植木 宏明
1
Masashi ONO
1
,
Mamoru KOHDA
1
,
Hiroaki UEKI
1
1川崎医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School
キーワード:
nodular colloid degeneration
,
コロイド変性
,
アミロイドーシス
Keyword:
nodular colloid degeneration
,
コロイド変性
,
アミロイドーシス
pp.805-808
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900713
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35歳,男性.初診1年前から下顎部に,自覚症がなく,瑞瑞しい紅色を呈し,弾力性軟の小指頭大の結節が発生した.組織像では,結節部の真皮全層に淡紅色,均質無構造物質が沈着していた.沈着物はダイロン,コンゴー赤に淡染性,偏光,螢光色は示さず,amyloid P-componentは陰性であった.電顕像で沈着物は,比較的短く,曲線状,分枝状で無秩序に交錯した線維成分と,電子密度の低い均質な基質成分から成っていた.これらの所見を総合して,自験例を非常に稀な疾患であるnodular col—loid degenerationと診断した.
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