Japanese
English
原著
Epidermophyton floccosumによる白癬
Epidermophyton floccosum Infection
篠田 英和
1
,
西本 勝太郎
2
,
本間 喜蔵
3
Hidekazu SHINODA
1
,
Katsutaro NISHIMOTO
2
,
Kizou HONMA
3
1篠田皮ふ科医院
2長崎市民病院皮膚科
3本間皮膚科医院
1Shinoda Dermatological Clinic
2Division of Dermatology, Nagasaki Municipal Hospital
3Honma Dermatological Clinic
キーワード:
Epidermophyton floccosum
,
体部白癬
Keyword:
Epidermophyton floccosum
,
体部白癬
pp.415-418
発行日 1992年5月1日
Published Date 1992/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900630
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Epidermophyton floccosum(Ef)感染症の4例を報告した.症例1:2歳女児.右腋窩,3×1.5cmの落屑性淡紅色斑.症例2:46歳女性.右腋窩,4×2cmの落屑性淡紅色斑.症例3:47歳女性.左肘窩から左前腕の落屑性紅斑.湿疹の診断で副腎皮質ホルモン外用剤5カ月間使用.症例4:76歳女性.乳房間擦部から下腹部の落屑性を伴う淡紅色斑.副腎皮質ホルモン外用剤2カ月間使用.全例白癬病巣の特徴である辺縁隆起性の輪状疹は認められず,落屑性紅斑を主徴とし,症例1,2は炎症症状にも乏しくこれらが本菌による白癬の特徴と考えた.Ef感染症の皮疹は湿疹・皮膚炎と誤って診断され副腎皮質ホルモン外用剤の投与を受けることが少なくない.KOH鏡検,培養などの真菌学的検索の必要性を強調した.
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