Japanese
English
症例報告
抗真菌薬内服を要したTrichophyton tonsuransによる体部白癬の1例
A case of tinea corporis caused by Trichophyton tonsurans that required oral administration of antifungal drugs
篠田 英和
1
,
関山 華子
1
Hidekazu SHINODA
1
,
Hanako SEKIYAMA
1
1篠田皮ふ科医院
1Shinoda Dermatological Clinic
キーワード:
Trichophyton tonsurans
,
体部白癬
,
毛内性菌性寄生
Keyword:
Trichophyton tonsurans
,
体部白癬
,
毛内性菌性寄生
pp.1026-1028
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101054
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要約 13歳,女児(中学3年生).3週間前より右上腕に円形紅斑が出現し,某医で白癬と診断された.抗真菌薬の外用治療を行い紅斑は消失したが,脱色素斑を認めるようになり当院を受診した.脱色素斑内に一見正常の生毛が認められ,その生毛のKOH鏡検にて毛内性菌性寄生の像がみられた.培養にて生毛よりTrichophyton tonsuransを分離した.グリセオフルビン内服を6週間行い,菌は陰性化した.初診時,前医で行った抗真菌薬外用療法で紅斑の消失がみられ,皮膚症状は改善していたが,脱色素斑内の毛内に菌が残存していた.したがってT.tonsuransによる体部白癬の治療では,外用療法のみでは毛内に菌が残存することがあり,外用療法のほかに抗真菌薬の内服が必要である.
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