Japanese
English
症例報告
Epidermophyton floccosumによる股部白癬の1例
A case of tinea cruris caused by Epidermophyton floccosum
角谷 廣幸
1
,
角谷 孝子
1
,
望月 隆
2
Hiroyuki KAKUTANI
1
,
Takako KAKUTANI
1
,
Takashi MOCHIZUKI
2
1あいおい皮膚科クリニック
2金沢医科大学皮膚科学部門
1Aioi Dermatological Clinic,Sakata,Japan
2Department of Dermatology,Kanazawa Medical University,Kanazawa,Japan
キーワード:
Epidermophyton floccosum
,
股部白癬
,
DNA診断
,
PCR-RFLP法
Keyword:
Epidermophyton floccosum
,
股部白癬
,
DNA診断
,
PCR-RFLP法
pp.699-702
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103027
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要約 17歳,男児,高校生.1週前に左陰股部にかゆみのある落屑性紅斑が生じ,その後,徐々に一部にびらんと小膿疱を伴ってきた.受診時まで治療歴はなかった.高校ではウエイトリフティング部に所属し,自宅でペルシャネコを飼っていた.所属部員や家族に同症はなかった.同部の落屑のKOH法では菌要素が多数密集してみられ,培養では表面がビロード状および一部粉末状で,淡い緑黄褐色の集落が得られた.この形態学的所見とPCR-RFLP法の所見と合わせてEpidermophyton floccosumと同定した.同菌による白癬は近年減少傾向にあるが,集団感染の報告もあり,また非定型的な臨床症状を呈するので日常診療においてなお注意を要する.
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