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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991
IV 治療のトピックス
レチノイド長期投与の影響—骨・関節変化について
Skeletal changes associated with long-term etretinate therapy
岡田 奈津子
1
Natsuko OKADA
1
1大阪大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Osaka University School of Medicine
キーワード:
エトレチナート
,
過骨症
,
乾癬
Keyword:
エトレチナート
,
過骨症
,
乾癬
pp.163-166
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900355
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エトレチナート長期内服加療を行った角化異常症の成人例3例の骨・関節変化につき単純骨X線検査にて検索し報告した.これら3症例はエトレチナートを3年から4年7カ月内服し総投与量は25.4gから36.4gであった.骨X線検査において,いずれの症例も骨棘の形成,靱帯の石灰化等の過骨症性変化を広範囲に認め,また,2例には長管骨の骨膜肥厚を認めた.踵骨に骨棘が高度にみられた1例を除いては自覚症状を全く認めず,また,全例において経過中検査値に異常を認めなかった.エトレチナート長期内服症例においては骨X線検査を定期的に施行し,骨・関節異常の有無を検索する必要があると考えられた.
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