Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1992
III 新しい検査法と診断法
皮膚表面マクロスコープの診断への応用
Surface macroscopic examination in skin diseases
岡田 奈津子
1
Natsuko OKADA
1
1大阪大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Osaka University School of Medicine
キーワード:
乾癬
,
掌蹠膿疱症
,
皮膚表面マクロスコープ
Keyword:
乾癬
,
掌蹠膿疱症
,
皮膚表面マクロスコープ
pp.99-102
発行日 1992年4月15日
Published Date 1992/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900614
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皮膚表面の構造を生きたまま拡大観察できるマクロスコープは,近年開発された画期的な装置であり,いくつかのメーカーから既に発売され臨床応用が可能となっている.この装置が皮膚浅層の毛細血管の観察に適していることから乾癬の鑑別診断に応用した.ビデオマクロスコープ(日本光電,VMS−1300)を用いて尋常性乾癬23例,掌蹠膿疱症6例とその他の炎症性皮膚疾患22例の病変部を100倍拡大画面で検索したところ,尋常性乾癬では明瞭な毛細血管ループが一定の間隔で配列している像が観察された.この像は尋常性乾癬,掌蹠膿疱症の全例においてほぼ同様に認められた.同様に検索した他の炎症性皮膚疾患では,この毛細血管の変化は全く認められなかった.本装置を用いることにより乾癬と他の炎症性皮膚病変との鑑別が可能と考えられる.
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