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1990年5月2日から5日までの4日間,第51回米国研究皮膚科学会(The 51st Annual Meetingof the Society for InvestigativeDermatology:SID)が米国ワシントンD.C.で開催された.学会場となったシェラトン・ワシントンホテルはモールとよばれる中心区から少し離れた小高い丘の閑静な美しい木立ちの中に位置していた.年1回開かれるこの学術大会は,皮膚科学研究分野における新知見を集めて米国国内はもちろん,広く欧州,日本等からも多数の皮膚科研究者が参加する活発な学会である.学会事務局の調べでは,今年の総参加者数は約950人,総演題数は569題でその内日本からは33題出題されていた.さらにこの学会開期中5月4日には同じホテルでTrisocieties Meetingが,また,5月5日には少し離れたシェラハムホテルにおいてSIDとAmerican Federation forClinical Research(AFCR)の合同学会が行われた.ここでも併せて約40題の皮膚科関係の発表があった.
初日の午後,学術集会の始まる数時間前には既に多数の研究者が会場周辺に集まり,日本から出席した方々も米国研究者と混じり,談笑され,討議の論を作っておられた.学会初日の夕方にはまずNoncognoscenti sessionsとして,Gene regulation,Aging,Keratinocyte growth等の各専門分野を簡潔にまとめた講演が8会場に分かれて設けられた.学会場に用意されたbox supperを食べながら,少しリラックスして知りたい分野を選び約1時間にわたって講演を聞くことは,まず言葉に慣れ,頭のウォーミングアップになり入り込みやすいスタートであった.
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