Japanese
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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1990
I 最近話題の疾患とその病態
全身性エリテマトーデスとリヘド
Livedo reticularis in systemic lupus erythematosus
安江 隆
1
Takashi YASUE
1
1名古屋大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nagoya University School of Medicine
キーワード:
リヘド
,
CNSループス
,
Sneddon症候群
,
皮斑様血管炎
,
抗リン脂質抗体
Keyword:
リヘド
,
CNSループス
,
Sneddon症候群
,
皮斑様血管炎
,
抗リン脂質抗体
pp.514-517
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900096
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全身性エリテマトーデス(SLE)患者にリヘドを認めた場合は,中枢神経症状,皮斑様血管炎(LV)などの血管炎,抗カルジオリピン抗体やループス抗凝固因子などの抗リン脂質(PL)抗体の有無に注意する必要がある.SLE患者では,リヘドと中枢神経症状特に脳血管症状との間に密接な関係が認められ,抗PL抗体が陽性の場合にはこの関係はさらに強くなり,CNSループスや脳血管性発作出現の危険信号となる.リヘドと中枢神経症状を同時に示すSLE患者のなかには,LVや抗PL抗体が認められる症例がある.LVは,SLE患者でしばしばリヘドを伴って認められ,CNSループスの前徴として重要である.リヘドを有するSLE患者では抗PL抗体の陽性率が高いが,抗PL抗体がリヘドと共存する場合は,抗PL抗体症候群の症状の発現率はリヘドを伴わない場合に比してより高い.
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