Japanese
English
症例報告
先天性母斑細胞母斑上に発症した基底細胞上皮腫の1例
A Case of Basal Cell Epithelioma in a Congenital Nevus Cell Nevus
福井 良昌
1
,
梅村 忠弘
1
,
長谷川 守正
2
,
林 祐司
2
,
鳥居 修平
2
Yoshimasa FUKUI
1
,
Tadahiro UMEMURA
1
,
Morimasa HASEGAWA
2
,
Yuji HAYASHI
2
,
Shuhei TORII
2
1名古屋大学医学部皮膚科学教室
2名古屋大学医学部形成外科学教室
1Department of Dermatology, Nagoya University School of Medicine
2Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Nagoya University School of Medicine
キーワード:
母斑細胞母斑
,
基底細胞上皮腫
Keyword:
母斑細胞母斑
,
基底細胞上皮腫
pp.431-435
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900082
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症例は62歳,女性.生来右顔面頬部から鼻部,眼瞼部にかけて母斑細胞母斑が存在していたが,その上眼瞼部より腫瘤が出現した.臨床的には悪性黒色腫を疑ったが,スメアーによるホルマリン蛍光法,ドーバ反応いずれも陰性で,最終的に術中迅速標本にて基底細胞上皮腫と診断した.母斑細胞母斑は悪性黒色腫の発症母地となりうるが,基底細胞上皮腫が母斑細胞母斑上に発症することはきわめて稀である.母斑細胞母斑と基底細胞上皮腫発症との関係を現在までの報告者の考え方を参考に考察し,更に眼瞼部の基底細胞上皮腫発症状況とその治療について考察を加えた.
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