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増刊号特集 最近のトピックス2023 Clinical Dermatology 2023
3.新しい検査法と診断法
蛍光ソルバトクロミック色素と二光子顕微鏡による新しい皮膚組織観察方法
New fluorescence imaging of the skin using a solvatochromic pyrene probe with two-photon excitation microscopy
村上 正基
1
Masamoto MURAKAMI
1
1愛媛大学大学院医学系研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Ehime University Graduate School of Medicine, Toon, Japan
キーワード:
ソルバトクロミック色素
,
二光子励起顕微鏡
,
組織透明化
,
イメージング
Keyword:
ソルバトクロミック色素
,
二光子励起顕微鏡
,
組織透明化
,
イメージング
pp.80-85
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206966
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summary
通常の皮膚組織サンプルと光学顕微鏡による観察方法では,いわゆる“皮膚組織の矢状断面”の観察のみとなるが,われわれは水平方向の情報を大量に得るために,透明化剤,新規蛍光色素(ソルバトクロミック色素),二光子励起顕微鏡による観察技術を組み合わせて,新しい皮膚組織観察方法を開発した.この手法では角質層,角質細胞,エクリン汗腺,末梢神経を含む微細な組織構造のみならず,角層細胞,角化細胞などの個細胞構造なども描出可能となり,通常の蛍光顕微鏡観察技術に劣らない解像度を得ることに成功した.さらにこの観察方法を用いたdeep imaging方法により,表皮内汗管全体像の三次元らせん構造の描出に世界で初めて成功した.この新しい皮膚組織観察方法による皮膚組織deep imagingならびに3D imagingの紹介と皮膚科臨床応用例を紹介させていただく.
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