特集 小児外科を取り巻く最新テクノロジー
胆道閉鎖症肝門部の二光子レーザー顕微鏡による観察
井上 幹大
1,2
,
小池 勇樹
2
,
内田 恵一
3
Mikihiro Inoue
1,2
,
Yuhki Koike
2
,
Keiichi Uchida
3
1藤田医科大学小児外科
2三重大学消化管・小児外科
3三重県立総合医療センター小児外科
pp.994-998
発行日 2022年10月25日
Published Date 2022/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000251
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はじめに
日本胆道閉鎖症研究会における胆道閉鎖症の全国登録集計結果では,葛西手術の術後成績は,登録症例全体の黄疸消失率61.7%,術後20年の自己肝生存率43.0%と報告されている1)。疾患の特性上,すべての症例で生涯にわたって黄疸消失と自己肝生存を得ることは困難ではあるものの,組織深部が観察可能な二光子レーザー顕微鏡(two-photon laser scanning microscopy:TPLSM)の技術を利用することにより肝門部胆管の切離レベルをテーラーメイド化することで,術後成績を向上できる可能性があるのではないかと考え,本研究を開始した。
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