Japanese
English
症例報告
再発を繰り返した古典的Kaposi肉腫の1例
A case of recurrent classic Kaposi's sarcoma
中嶋 悠里
1
,
伏間江 貴之
1
,
天谷 雅行
1
,
大内 健嗣
1
Yuuri NAKAJIMA
1
,
Takayuki FUSUMAE
1
,
Masayuki AMAGAI
1
,
Takeshi OUCHI
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
古典的Kaposi肉腫
,
再発
,
外科的切除
Keyword:
古典的Kaposi肉腫
,
再発
,
外科的切除
pp.637-641
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206748
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要約 66歳,男性,九州地方出身.初診1か月前より右大腿伸側に米粒大の褐色丘疹を自覚し当科を受診した.切除生検の病理組織で,真皮内に異型の乏しい紡錘形細胞が増生し境界明瞭な結節を形成,結節内部には未熟な血管増生を伴っていた.腫瘍細胞はERG,CD31,CD34,D2-40,HHV-8 LANA-1が陽性であった.血中抗HIV抗体陰性で,基礎疾患や免疫抑制剤の使用歴なく,古典的Kaposi肉腫と診断した.外科的切除施行後2年で左大腿に急速に増大する褐色の皮膚結節が出現.切除生検の病理組織より,古典的Kaposi肉腫の再発と診断した.古典的Kaposi肉腫は緩徐な経過をたどり,予後良好とされているが,後ろ向き研究で再発率が高いこと,再発までの期間が長いことが示唆されいる.それゆえ,古典的Kaposi肉腫は長期の経過観察が重要であると考える.
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