Japanese
English
症例報告
メポリズマブで神経症状の改善がみられた好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
A case of eosinophilic granulomatosis with polyangiitis(EGPA) complicated with intractable neurological symptoms eventually controlled with mepolizumab
吉田 雅絵
1
,
山本 真実
1
,
伊藤 友章
1
,
原田 和俊
1
,
大久保 ゆかり
1
,
坪井 良治
1
Masae YOSHIDA
1
,
Mami YAMAMOTO
1
,
Tomonobu ITO
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Yukari OKUBO
1
,
Ryoji TSUBOI
1
1東京医科大学皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
血管炎
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
多発性単神経炎
,
intravenous immunoglobulin
,
メポリズマブ
Keyword:
血管炎
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
多発性単神経炎
,
intravenous immunoglobulin
,
メポリズマブ
pp.1051-1055
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206531
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要約 84歳,女性.3年ほど前から気管支喘息の治療が開始されていた.初診の数日前から,両下肢の痺れと紫斑が出現し,好酸球の上昇を認めた.左下腿の浸潤を触れる紫斑を生検し,真皮の小血管に多数の好酸球の浸潤を伴う白血球破砕血管炎がみられた.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と診断し,プレドニゾロン(PSL)0.5mg/kg/日の内服を開始したところ,好酸球数は速やかに改善し,両下肢の紫斑も消退した.しかし,下腿の痺れが遷延したためIVIGの定期的な実施を検討したが,体力的な負担を理由に同意が得られなかった.そこで,メポリズマブを投与したところ,痺れは改善し,PSLを漸減・中止できた.その後も症状の再燃はない.痺れが残存し,PSLの減量が困難な症例において,メポリズマブの併用は痺れを改善させPSL減量の一助となりうると考えられた.
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