Japanese
English
症例報告
Microgeodic diseaseの1例
A case of microgeodic disease
今井 秀美
1
,
井上 紗惠
1
,
渡邉 玲
1
,
藤澤 康弘
1
Hidemi IMAI
1
,
Sae INOUE
1
,
Rei WATANABE
1
,
Yasuhiro FUJISAWA
1
1筑波大学医学医療系皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, University of Tsukuba, Tsukuba, Japan
キーワード:
migrogeodic disease
,
凍瘡
,
MRI
Keyword:
migrogeodic disease
,
凍瘡
,
MRI
pp.399-402
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206384
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要約 8歳,女児.初診6週前の冬季に誘引なく左示指疼痛,腫脹,腫脹に伴う関節の可動域低下などが出現し症状が長らく遷延した.血液検査で炎症反応認めず,関節リウマチをはじめ膠原病を示唆する所見も得られなかった.MRIでは左示指,中指,環指の中節骨,示指,中指の基節骨遠位骨髄がびまん性にT1低信号,T2高信号,STIR高信号を呈し,microgeodic diseaseと確定診断した.無治療で初診3週後には軽快傾向を認めた.本疾患は冬季,小児に発生する良性疾患であり,患部の保温といった保存的加療にて自然軽快を得られることが多い.X線所見,MRI所見と特徴的な臨床所見でmicrogeodic diseaseの確定診断は可能であるが,非常に稀で認知度が低いことから悪性疾患を疑われ侵襲的な検査をなされることもある.冬季に手指腫脹を呈する小児症例を経験した場合には同疾患を鑑別に挙げることが大切と考える.
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