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増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021
5.皮膚科医のための臨床トピックス
Chronic pruritus of unknown origin(CPUO)
Chronic pruritus of unknown origin(CPUO)
石氏 陽三
1
Yozo ISHIUJI
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
Chronic pruritus of unknown origin
,
CPUO
,
原因不明
,
慢性瘙痒
,
皮膚瘙痒症
Keyword:
Chronic pruritus of unknown origin
,
CPUO
,
原因不明
,
慢性瘙痒
,
皮膚瘙痒症
pp.145-147
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206360
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Chronic pruritus of unknown origin(CPUO)とは,慢性的な瘙痒の原因となる皮膚病や内臓疾患などの病変がないにもかかわらずに,瘙痒を生じる疾患である.従来から本邦では慢性的なかゆみが生じ,その原因となる皮膚疾患が存在しないものは皮膚瘙痒症と定義されている.これには原因が特定できない特発性,加齢に伴うもの,全身性疾患に伴う症候性,妊娠性,薬剤性,心因性によるものなど多くの原因が含まれた包括的な疾患概念である.そのため,厳密にはCPUOと皮膚瘙痒症は同義ではない.CPUOの診断には,かゆみの原因となる皮膚疾患やその他の基礎疾患の除外が必要である.病因は不明であるが,皮膚では軽度の炎症(2型免疫偏移)が生じていると考えられている.治療は,抗ヒスタミン薬の効果は乏しく,JAK阻害剤が有効であることが報告されている.本稿では,CPUOの特徴について概説する.
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