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増刊号特集 最近のトピックス2020 Clinical Dermatology 2020
3.新しい検査法と診断法
進行期悪性黒色腫の抗PD1抗体治療効果予測システムの開発
Development of predictive markers for the effectiveness of nivolumab in patients with advanced cutaneous melanoma
藤村 卓
1
Taku FUJIMURA
1
1東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Tohoku University Graduate School of Medicine, Sendai, Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
抗PD1抗体
,
CD163陽性TAMs
,
sCD163
,
ケモカイン
Keyword:
悪性黒色腫
,
抗PD1抗体
,
CD163陽性TAMs
,
sCD163
,
ケモカイン
pp.93-96
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206029
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summary
免疫チェックポイント阻害薬である抗PD1抗体は,根治切除不能悪性黒色腫の治療に幅広く使用されている.抗PD1抗体は,従来の治療薬と比べ一定の奏効率は得ることができるものの,本邦における製造販売後調査では奏効率が22.2%と臨床試験のデータと比較して低いため,治療効果増強のための併用薬が必要となるが,現在使用可能なニボルマブ+イピリムマブ併用療法は重度の副作用の発症を伴うため,単剤での治療効果を予測するバイオマーカーの開発が重要である.それゆえわれわれは,腫瘍随伴性マクロファージ(TAMs)が,抗PD1抗体により活性化した時に産生するsCD163と関連ケモカインを患者血清中で測定することにより,根治切除不能悪性黒色腫に対する抗PD1抗体の効果を予測するシステムを開発するに至った.
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