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増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019
5.皮膚科医のための臨床トピックス
医学研究における倫理—利益相反管理と個人情報保護について
Ethics in medical research:Conflicts of interest management and personal information protection
古田 淳一
1
Junichi FURUTA
1
1筑波大学医学医療系医療情報マネジメント学
1Department of Medical Informatics and Management, Faculty of Medicine, University of Tsukuba, Tsukuba, Japan
キーワード:
利益相反
,
個人情報
,
個人情報保護法
,
医学研究倫理指針
Keyword:
利益相反
,
個人情報
,
個人情報保護法
,
医学研究倫理指針
pp.146-151
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205730
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summary
人を対象とする医学研究は,人由来の試料・情報が用いられる点で被験者保護が重要であり,その成果が医療に還元される点で高度の正確性と公正性が求められる.ここでは特に,利益相反と個人情報について取り上げる.研究者や組織としての責任と,研究により得る利益とが衝突・相反する状態を利益相反と呼び,研究にバイアスが生じていると誤解を招かぬよう適切に管理することを利益相反管理という.研究機関による研究実施段階と学会や学術雑誌による成果発表段階の2段階で行われる.個人情報の取得には本人の同意が必要であるが,医学研究では,個人情報保護法の適用除外や例外規定によるオプトアウト等で個人情報を利活用する場合が多くあるため,倫理指針を遵守した手続を取る必要がある.医学研究が社会からの幅広い理解と支援を受けながらよりいっそうの発展を遂げるために,医学研究者には研究倫理に関する基本的な理解が必須である.
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