マイオピニオン
沖縄の皮膚科事情,琉球諸島の皮膚症
高橋 健造
1
Kenzo TAKAHASHI
1
1琉球大学医学部皮膚科
pp.10-11
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204962
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琉球大学は,University of the Ryukyusと標記されるように,琉球諸島の大学という意味合いがあります.沖縄の島々は,東西1,000km,南北400kmに及び,50ほどの有人島と110ほどの無人島よりなりますが,約123万人の住む本島の次に大きな宮古島や石垣島以外には,皮膚科医はおりません.東京までは2時間以上かかりますが,隣国の台北までは70分ほどと,東アジアというよりは,東南アジアに地理的にも文化的にも近く位置します.この琉球大学の環境のおかげか,医局の医師のほぼ半数を占める女性医師の中にも,3人以上のお子さんを育てつつ,立派に大学での研究や診療を続けているお母さん女医さんたちも多数おります.
沖縄県や近隣の諸島の地理的,歴史的,人類学的な特徴を背景として,当地には特徴的で独自の皮膚疾患が存在します.7年ほど前に沖縄へ赴任して以来,県外の皮膚科診療と比べたときの差異など感じたことを,簡単にご紹介いたします.
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