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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016
2.皮膚疾患の病態
CHILD症候群の病態と治療
Pathogenesis and treatment in CHILD syndrome
久保 亮治
1
Akiharu KUBO
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
CHILD症候群
,
スタチン
,
コレステロール
Keyword:
CHILD症候群
,
スタチン
,
コレステロール
pp.53-56
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204735
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summary
CHILD(congenital hemidysplasia with ichthyosiform erythroderma and limb defects)症候群は,コレステロール生合成系の酵素をコードするNSDHLの機能欠失性変異による伴性優性遺伝性疾患である.NSDHLの活性低下により,コレステロール生合成系の反応が,NSDHLが司る反応の手前で止まってしまうことで,毒性を持った中間代謝物が蓄積し,皮膚症状を起こしていると考えられている.スタチンとコレステロールの外用により,コレステロール生合成系をNSDHLが介する反応よりも上流で堰き止める新しい治療法が考案され,CHILD症候群の皮疹の治療が初めて可能となった.
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