Japanese
English
症例報告
両側性対称性帯状疱疹の2例
Two cases of herpes zoster duplex symmetricus
辻脇 真澄
1
,
保科 大地
1
,
古屋 和彦
1
Masumi TSUJIWAKI
1
,
Daichi HOSHINA
1
,
Kazuhiko FURUYA
1
1函館中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Hakodate Central General Hospital, Hakodate, Japan
キーワード:
帯状疱疹
,
両側性
Keyword:
帯状疱疹
,
両側性
pp.1027-1031
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204615
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 症例1:73歳,女性.1週間前からの前額部皮疹を主訴に受診した.左前額部を優位として前額部全体に浮腫性紅斑・小水疱の集簇を認めた.皮膚生検で表皮内に水疱と多核巨細胞,表皮細胞壊死を認めた.V1領域の両側性対称性帯状疱疹と診断し,アシクロビル750mg/日の点滴静注で改善した.症例2:75歳,女性.4日前からの頸部皮疹を主訴に受診した.左頸部を優位として両側頸部に疼痛を伴う紅斑と小水疱の集簇を認めた.C3領域の両側性対称性帯状疱疹と診断し,ファムシクロビル1,500mg/日の投与で改善した.離れた複数の神経支配領域に皮疹が出現する帯状疱疹を複発性・多発性帯状疱疹と言い,比較的稀な病型である.本症は通常の治療で症状が軽快することから疾患特異的な予後に関しては通常の帯状疱疹と差がないと考えられるが,悪性腫瘍の合併率が高いとの報告があり,注意を要する.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.