Japanese
English
症例報告
産後に右1趾爪甲が埋没した陥入爪の1例
A case of buried ingrown toenail in a postpartum woman
佐藤 隆亮
1
,
菊池 剛彰
1
,
前田 文彦
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
Ryusuke SATO
1
,
Takeaki KIKUCHI
1
,
Fumihiko MAEDA
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学講座
1Depertment of Dermatology, School of Medicine, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
陥入爪
,
抜爪術
,
肉芽形成
,
妊娠
Keyword:
陥入爪
,
抜爪術
,
肉芽形成
,
妊娠
pp.727-729
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204540
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要約 34歳,女性,第一子産後2か月.妊娠前から陥入爪,爪囲肉芽を繰り返していた.近医で爪の斜め切り・抜爪を繰り返していたが,施術後の処置指導や定期通院の指示はなかった.妊娠,産前産後のため通院困難な時期に自分で同様の処置を繰り返しているうちに疼痛を伴ったため来院した.初診時第1趾全体が皮膚に覆われ爪甲は目視できず趾尖に潰瘍がみられた.切開すると爪甲が確認され感染を伴っていため全抜爪した.術後は健全な爪甲の伸長を図るため後爪郭の圧迫,趾尖・側爪郭の隆起予防の処置指導を行い良好な爪甲伸長を得た.妊娠出産に伴う過剰肉芽形成が特異な臨床像を呈する原因になったと考えた.また,陥入爪の治療は処置手技のみではなく術後の処置法および患者への指導が重要と考えた.
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