Japanese
English
治療
酒皶様皮膚炎に対するメトロニダゾール内服療法の治療効果の検討
Efficacy of oral metronidazole on rosacea-like dermatitis
武岡 伸太郎
1
,
多田 弥生
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Shintaro TAKEOKA
1
,
Yayoi TADA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
酒皶
,
酒皶様皮膚炎
,
メトロニダゾール
,
ステロイド
,
タクロリムス
Keyword:
酒皶
,
酒皶様皮膚炎
,
メトロニダゾール
,
ステロイド
,
タクロリムス
pp.701-706
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204533
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要約 酒皶様皮膚炎に対する欧米での治療の第一選択はメトロニダゾールゲル外用であるが,本邦では,製剤がないため使用できない.そこで,嫌気性菌感染症に処方可能になった,メトロニダゾール経口剤を酒皶様皮膚炎患者16例に使用して,その臨床的有用性を検討した.患者背景では中年女性が多く,洗顔を一生懸命行い,その結果皮膚がカサカサしたり,赤くなったりしたために皮膚科を受診し,近医でステロイドを外用開始されている例が多かった.方法としてはメトロニダゾールを主剤として1日500mg内服した.皮疹の重症度は3週おきに開始時を含め計3回,7段階(0;なし〜6;重症)で評価した.初診評価時に4.4±1.2であった重症度スコアは2回目評価時には3.0±1.9と有意に改善した.3回目評価時にも同様に1.75±1.3と改善した.以上より,メトロニダゾール内服療法は本邦での酒皶様皮膚炎に対する治療選択肢になりうると考えた.
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