Japanese
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治療
パルス波色素レーザーによる単純性血管腫の治療
Pulsed Dye Laser Treatment for Port-Wine Stains
坂東 行洋
1
Yukihiro BANDOH
1
1順天堂大学形成外科
1Department of Plastic and Reconstructive Surgery, School of Medicine, Juntendou University
キーワード:
色素レーザー
,
単純性血管腫
Keyword:
色素レーザー
,
単純性血管腫
pp.1337-1340
発行日 1989年12月1日
Published Date 1989/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204266
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1982年から我々は,それまで血管腫に対するレーザー治療の主流であったアルゴン・レーザーに代って,色素レーザーを治療に用い良好な結果を得ているので代表的な症例とともにこれを紹介する.この色素レーザー発振装置は,アルゴン・レーザーと比較して以下の点で優れていると考えられる.①キセノン・フラシュランプ励起のパルス照射のため,照射時間が1μsecと非常に短く無麻酔で治療を行える(アルゴン・レーザーは0.1〜0.2 sec).②ヘモグロビンの吸収率は,色素レーザーの577nmの方がはるかにアルゴン・レーザーの発振波長488nmや514.5nmより優れてあり,より選択的な治療が可能となった.③以上の特長により治療後の瘢痕や色素沈着を心配することなく治療が行える.1982年11月から1988年9月迄に治療した単純性血管腫は456例で1年以上経過観察を行えた症例は222例,242部位であった.その結果,約80%の症例において色調の消褪を認めた.
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