Japanese
English
症例報告
色素血管母斑症IVa型—多発性小色素斑合併症
Phacomatosis pigmentovascularis type IV a with multiple small pigmented flecks
糸田川 裕子
1
,
長谷川 義博
1
,
安原 稔
1
Yuko ITOTAGAWA
1
,
Yoshihiro HASEGAWA
1
,
Minoru YASUHARA
1
1大阪医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Osaka Medical School
キーワード:
色素血管母斑症IVa型
,
単純性血管腫
,
異所性蒙古斑
,
扁平母斑
,
多発性小色素斑
Keyword:
色素血管母斑症IVa型
,
単純性血管腫
,
異所性蒙古斑
,
扁平母斑
,
多発性小色素斑
pp.697-699
発行日 1994年7月1日
Published Date 1994/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901277
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2歳,男児.生下時よりほぼ全身に非対称性の不規則な形状の褐色斑と血管腫様変化が認められ,背部から腰部にかけては,それらに混じて青色斑が存在した.さらに数mmから1cm大までの黒褐色斑が,褐色斑領域を中心に百数十個認められた.病理組織所見にて,前者は扁平母斑,単純性血管腫,蒙古斑,後者は母斑細胞は認められないが活性の高い黒子様変化と考えられた.他臓器病変はなく,本症を色素血管母斑症(PPV)IVa型と診断した.PPVは現在まで海外報告例19例を含む109例が報告されており,IV型は11症例認められる.また,多発性小色素斑を合併する症例としては自験例を含め3例認めた.いずれも扁平母斑が主体をなすPPVⅢ型,Ⅳ型であった.
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