Japanese
English
特集 臨床皮膚科—最近のトピックス
Clinical Dermatology 1989
II新しい検査法と治療法
イオントフォレーシスによる疱疹後神経痛の治療
The iontophoresis therapy for post herpetic neuralgia
小澤 明
1
Akira OZAWA
1
1東海大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokai University School of Medicine
キーワード:
疱疹後神経痛
,
オントフォレーシス療法
,
局所的薬剤投与法
Keyword:
疱疹後神経痛
,
オントフォレーシス療法
,
局所的薬剤投与法
pp.667-671
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204142
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1981年以来,我々は疱疹後神経痛に対する新しい治療法として,リドカインとメチルプレドニゾロンを用いたイオントフォレーシス療法を試み,その臨床効果を報告してきた.その後,治療機器の普及に従って,ここ数年で他施設からの追加報告が続き,本治療法の臨床的有用性が確立されてきた.そこで,自験例401例をまとめ,その治療手技,治療成績について報告した.すなわち,自験例では,①67.8%に有効(40%以上改善)で,その平均改善率52.9%,平均治療回数3.9回であった.②治療効果は年齢と負の相関を示したが,性差,病変部位,疱疹後神経痛持続期間,基礎疾患の有無,他治療無効例との相関は認められなかった.③治療による患者の苦痛はなく,その手技も簡単で,問題となるような副作用もなかった.さらに,自験例と他施設の報告とを比較,若干の考察を試み,本治療法の特徴と臨床的有用性について述べた.
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