特集 痛みで困ったとき
対応に苦慮する痛みの診断と治療
帯状疱疹後神経痛
今井 公子
1
1国立印刷局東京病院・麻酔科
pp.988-989
発行日 2011年12月15日
Published Date 2011/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102361
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帯状疱疹(herpes zoster:HZ)とは
神経節に潜伏感染している,水痘帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus:VZV)の再活性化によって生じる.このウイルスの活性化(=増殖)はVZV特異的メモリーT細胞によって阻まれているが,何らかの原因でこの細胞が低下することによってVZVが増殖を開始,知覚神経を障害し発症する.多くは1つの神経支配領域に帯状に出現する.初発症状は痛みが多く,疼痛部位により各診療科を受診するが,典型的な皮疹が出現するまでは帯状疱疹と診断されないことが多い.皮疹は疼痛部位に,紅斑→水疱・膿疱→糜爛・潰瘍→痂皮の順で変化する.
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