Japanese
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特集 臨床皮膚科—最近のトピックス
Clinical Dermatology 1989
I最近話題の疾患とその病態
好酸球性膿疱性毛嚢炎
Eosinophilic pustular folliculitis
竹松 英明
1
,
佐々木 由美子
1
Hideaki TAKEMATSU
1
,
Yumiko SASAKI
1
1東北大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
好酸球性膿疱性毛嚢炎
,
好酸球走化性因子
,
好酸球走化性活性
Keyword:
好酸球性膿疱性毛嚢炎
,
好酸球走化性因子
,
好酸球走化性活性
pp.543-546
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204116
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好酸球性膿疱性毛嚢炎は,1970年Ofujiらにより,膿疱をもつ毛孔性丘疹の発生を繰り返し,組織学的には,多数の好酸球を含む毛嚢上皮内の膿疱形成を特徴とする疾患として報告された.現在まで,国内外で120例以上の症例が報告されている.本症の臨床的特徴として,報告例の約80%が男性で,20歳台に多く,顔,背中,上肢伸側に好発するが,約1/4の症例では毛嚢のない手掌,足底にも膿疱を認めることが挙げられる.最近,外国から後天性免疫不全症候群(AIDS)に合併する例が数多く報告されるようになり,本症の発生と免疫異常との関係が注目されている.好酸球が組織に集積する機構として,末梢血中で増加している好酸球が,毛嚢脂腺系で産生される好酸球走化性因子により,毛嚢内に浸潤する可能性が考えられている.
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