Japanese
English
原著
好酸球性膿疱性毛嚢炎の2例
Two Cases of Eosinophilic Pustular Folliculitis
安達 幸彦
1
,
石川 英一
1
,
服部 瑛
2
Yukihiko ADACHI
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
,
Akira HATTORI
2
1群馬大学医学部皮膚科教室
2前橋赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
2Dermatological Section, Maebashi Red Cross Hospital
pp.213-219
発行日 1982年3月1日
Published Date 1982/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202591
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いわゆる好酸球性膿疱性毛嚢炎の2例を報告した.第1例では顔面,躯幹,および四肢に毛孔一致をみることの多い紅色丘疹ないし膿疱が散在,集簇ないし局面を形成し,組織学的に表皮,毛嚢,脂腺内に好酸球性膿疱を認めた定型例であった.第2例はほぼ掌蹠に限局し小水疱が散在性に認められ,組織学的に多数の好酸球を含有する表皮内水疱がみられた.本例は非定型例であるが,従来の報告より掌蹠に皮疹が生じた症例と考えた.本症の病因はなお不明であるが,第1例で施行したパッチテスト,皮内反応の結果から非特異的刺激で本症皮疹が誘発される可能性がうかがわれた.また第2例では発熱に続いて,末梢血好酸球増多,肝機能障害および皮疹の出現を認めたことで定型例と異なる発症過程を示した.
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