Japanese
English
症例報告
掌蹠の膿疱で初発した好酸球性膿疱性毛嚢炎
Eosinophilic Pustular Folliculitis Started only with Lesions of the Palms and Soles
青山 浩明
1
,
竹松 英明
1
Hiroaki AOYAMA
1
,
Hideaki TAKEMATSU
1
1東北大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
好酸球性膿疱性毛嚢炎
Keyword:
好酸球性膿疱性毛嚢炎
pp.35-38
発行日 1991年1月1日
Published Date 1991/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900264
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掌蹠に限局する膿疱で発症した23歳,男性の好酸球性膿疱性毛嚢炎の症例を報告した.掌蹠の皮疹出現の3年後,はじめて顔面に膿疱が出現した時点で好酸球性膿疱性毛嚢炎と診断し,インドメサシンを内服させたところ皮疹は治癒した.好酸球性膿疱性毛嚢炎の本邦報告例207例中,掌蹠に膿疱が出現した例は38例で,うち,掌蹠の膿疱で発症したものは16例で,掌蹠の膿疱の出現から他の部位の皮疹の出現までに平均26カ月を要した.その多くの症例で好酸球数増加があった.掌蹠に膿疱が限局している時期に好酸球性膿疱性毛嚢炎と診断された例はなかった.掌蹠の膿疱を見たときに,掌蹠膿疱症のみならず,好酸球性膿疱性毛嚢炎も念頭におくことが必要である.
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