Japanese
English
原著
肺結核を合併したHypereosinophilic Syndromeの1例
A Case of Hypereosinophilic Syndrome Accompanied with Pulmonary Tuberculosis
高木 茂
1,3
,
大野 盛秀
1
,
吉友 和夫
2
Shigeru TAKAGI
1,3
,
Morihide OHNO
1
,
Kazuo YOSHITOMO
2
1東海逓信病院皮膚科
2東海逓信病院内科
3名古屋市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokai Teishin Hospital
2Department of Internal Medicine, Tokai Teishin Hospital
pp.1013-1018
発行日 1988年11月1日
Published Date 1988/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203991
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77歳,男性.ほぼ全身に掻痒感の強い神経皮膚炎様皮疹,丘疹を伴った紅斑および紫斑があり,不眠,強度の倦怠感および体重減少等の全身症状を合併した.発熱および肝脾腫はみられなかった.臨床検査で肺結核の合併と,末梢血および骨髄像に著明な成熟型好酸球の増多がみられた.左腰部の丘疹を伴った紅斑部位の病理組織所見では,真皮上中層の血管周囲に組織球,小円形細胞および多数の好酸球の浸潤とその脱顆粒がみられた.抗結核療法開始3カ月後,ステロイド内服を併用したところ,皮疹全身症状および異常検査値の改善がみられた.外用PUVA療法はステロイド内服量の漸減に有効であった.本症例の肺結核とHES発症との関連性について文献的考察を行った.
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