Japanese
English
原著
血管炎性紫斑を伴ったHypereosinophilic Syndrome
A Case of Hypereosinophilic Syndrome with Purpura
栗原 誠一
1
,
天野 佳子
1
,
浦 亜紀子
1
,
飯塚 卓
2
,
内田 耕
2
Seiichi KURIHARA
1
,
Yoshiko AMANO
1
,
Akiko URA
1
,
Taku IIZUKA
2
,
Kou UCHIDA
2
1済生会横浜市南部病院皮膚科
2済生会横浜市南部病院内科
1Department of Dermatology, Saiseikai Yokohamashi Nanbu Hospital
2Department of Internal Medicine,Saiseikai Yokohamashi Nanbu Hospital
pp.811-814
発行日 1988年9月1日
Published Date 1988/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203958
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血管炎性紫斑を伴った61歳,女性のhypereosinophilic syndrome (HES)症例を報告した.中小の血管病変が予想されるHESの皮疹には紫斑の記載があるが,これまで自験例ほど激しい例はない.喘息,発熱,多発性単神経炎,胸部X線上多発性小陰影などを認め,播種性好酸球性膠原病やアレルギー性肉芽腫症との関係が問題となるが,より包括的病名であるHESと診断した.治療はステロイド剤内服が好酸球増多や皮疹,全身症状に対し著効を示した.病因論的には好酸球の組織内分布から,何らかの組織傷害により好酸球が動員されたと考えるほうが自然と思われた.
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