Japanese
English
原著
Granular Cell Tumor—組織学的,免疫組織学的に特異な所見を示した1例の報告
Granular Cell Tumor--Report of a Case with Peculiar Histologic and Immunohistologic Features
木村 俊次
1
Shunji KIMURA
1
1国家公務員等共済組合連合会立川病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kyosi Tachikawa Hospital
pp.845-849
発行日 1988年9月1日
Published Date 1988/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203964
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28歳,男子,左臀部に2年来生じた小指頭大,硬のgranular cell tumor (GCT)を報告した.組織学的に神経を中心とする増殖巣が真皮中層から皮下組織にかけて存在し,エオジンに淡染する大小の顆粒が充満する大型類円形の細胞から成る.核はやや大型で軽度の大小不同あり.大型のものはクロマチンに富む.また3カ所に分裂像を認める.従来の良性および悪性のGCTと比較すると,自験例は増殖性変化がやや亢進した良性GCTと考えられた.また免疫組織学的にS−100蛋白α鎖,β鎖とも弱陽性を示したが,α鎖陽性に関してはGCT細胞の細胞内抗原性の変化によるものではないかと考えた.
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